「墓じまいに呼ばれたら」どうする?香典・服装・お断り方法までマナーと本音を完全解説

「墓じまいに呼ばれたら」どうする?香典・服装・お断り方法までマナーと本音を完全解説

「実家から墓じまいをすると連絡があった」「親戚の墓じまいの法要に呼ばれたけれど、どう振る舞えばいい?」

墓じまいが増えている昨今、「呼ばれた側」として戸惑う方が急増しています。お葬式や通常の法事とは異なり、墓じまいに呼ばれた際のマナーや包む金額、服装の正解はネットを探してもなかなか見つかりませんよね。

この記事では、終活カウンセラーの視点や、厚生労働省の最新データをもとに、「墓じまいに呼ばれたら」知っておくべき全知識を解説します。定番のマナーだけでなく、「主宰者(施主)の本音」や「呼ばれた側の関係性別のベストな対応」など、他では読めない踏み込んだ内容をお届けします。

出典・参考リンク(公的機関)

この記事は、以下の公的機関が発信する確かな情報・法律に基づいて構成されています。

筆者:ミライの手編集部 渡辺(一般社団法人終活協議会認定 終活ガイド資格保持)

1. なぜ今、墓じまいが増えているのか?

そもそも、なぜこれほど墓じまいが行われているのでしょうか。

厚生労働省が発表している「衛生行政報告例」によると、令和に入ってからの改葬(墓じまい・お墓の引っ越し)件数は年間15万件を超え、年々増加傾向にあります。

【参考】厚生労働省:衛生行政報告例 少子高齢化や地方の過疎化、お墓の後継者不足を背景に、改葬件数は高水準を維持しています。

つまり、あなたに声がかかったのは特別なことではなく、現代の日本においてごく一般的なライフイベントの一部なのです。主宰者側も「申し訳ないな」「迷惑をかけるかな」と恐る恐る声をかけているケースが少なくありません。

2. 「誰に呼ばれたか?」関係性別のベストな向き合い方

呼ばれた立場 求められる役割 意識すべきポイント
実親・義親から 「当事者」としての協力 費用負担の相談や、今後の供養先(永代供養など)の決定に主体的に関わる。
兄弟・姉妹から 「良き相談相手・理解者」 施主(長男など)に負担が偏りがちなので、「手伝えることはある?」という声かけが救いになります。
叔父叔母・従兄弟から 「証人・見届け人」 これまでの感謝を伝えつつ、主宰者の決断を尊重し、肯定してあげる立場です。

墓じまいは「寂しいこと」「後ろめたいこと」と捉えがちですが、現代においては「お墓を無縁仏にしないための前向きな決断」です。呼ばれた際は、まずその決断を労う姿勢が何よりも大切です。

3. 墓じまいに呼ばれたら「香典(お布施・包み金)」はいくら?

一番気になるのがお金の文字。墓じまいに呼ばれた場合、お葬式のように「香典」と呼ぶべきか迷いますよね。

墓じまい当日に行われる「閉眼供養(魂抜き)」に参列する場合、一般的には「御入用」「御仏前」「お呼び立て料」として包みます。

金額の相場

  • 親・兄弟の場合: 10,000円 〜 30,000円

  • 親戚(叔父・叔母など)の場合: 5,000円 〜 10,000円

表書きの注意点

  • お寺へ直接渡す場合(自分が施主の場合など): 「御布施」「閉眼供養料」

  • 施主(身内)に渡す場合: 「御仏前」または「御香料」で問題ありません。

  • ※水引は、基本的には関西・関東などの地域柄に合わせますが、一般的には「黒白」や「黄白」の結び切りを使用します。

4. 墓じまい当日の服装マナー:実は「喪服」じゃなくていい?

「墓じまいに呼ばれたら、お葬式のようなブラックフォーマルで行くべき?」という疑問が多いですが、実はケースバイケースです。

一般社団法人 全国優良石材店の会(全優石)などのガイドラインや、一般的な寺院の慣習をまとめると、以下のようになります。

  • お寺の本堂や霊園で法要を営む場合: 略式喪服(ブラックスーツ、地味な色のスーツやワンピース)が無難です。

  • 山の上や、足場の悪い墓地で行う場合: 施主側から「動きやすい服装で」「平服で」と指定されるケースが非常に多いです。お墓の解体現場は土や埃が舞うため、ダークカラーのチノパンや動きやすい靴(スニーカー可)が推奨されることもあります。

💡ワンポイントアドバイス 迷ったら、事前に施主に「当日は山の上(足場が悪い場所)だから、動きやすい平服の方がいいかな?」と確認を入れましょう。施主側も「気を使わせなくてよかった」と安心します。

5. どうしても行けない…角を立てずに「断る」ときのマナー

遠方である、体調が優れない、仕事が外せないなど、呼ばれても行けない場合の対処法です。

墓じまいは「おめでたいこと」でも「お葬式のような緊急事態」でもないため、どうしても都合がつかない場合は欠席してもマナー違反ではありません。ただし、以下の3ステップを踏むことで関係性を保てます。

  1. 早めに連絡する: 出欠の返事は早めが鉄則です。

  2. 理由を添えてお詫びする: 「体調が万全ではなく、ご迷惑をおかけするといけないので」「どうしても外せない仕事があり」など。

  3. 「書状」と「御仏前(またはお花など)」を送る: 当日参列できない代わりに、現金を現金書留で送るか、お線香やお花を施主の自宅宛てに送ると、丁寧な気持ちが伝わります。

まとめ:呼ばれたら「お疲れ様」を伝える絶好の機会

墓じまいに呼ばれたら、マナーや出費に目が行きがちですが、一番大切なのは「これまでお墓を守ってくれてありがとう、お疲れ様」という感謝の気持ちを施主に伝えることです。

墓じまいを主宰する側は、親戚への説明や手続き(改葬許可申請など)、費用の工面で精神的にも肉体的にも疲弊していることが多いものです。呼ばれたあなたが笑顔で「良い判断だね、お疲れ様」と言ってくれるだけで、施主の肩の荷はすっと軽くなります。

この記事を参考に、ぜひ温かい気持ちで当日を迎える、あるいは欠席のフォローをしてみてくださいね。